「信用力=年収と職業」ではない。IDOM CaaS Technologyが「マネーのランプ」導入の先で目指す“動的データ”ベースの顧客理解と信用力判断のカタチ

導入事例:株式会社IDOM CaaS Technology様

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GeNiE株式会社 アライアンスグループ シニアマネージャー 黒木 淳氏(左)、株式会社IDOM CaaS Technology Fintech開発部 部長 中津川 賢人氏(右)

株式会社IDOM CaaS Technologyが展開する「ノレル」は、ユーザーの支払い履歴・運転習慣・コミュニケーション姿勢などをスコア化し個人の信用力を評価する独自の与信スコアリングモデルによって、年齢・職業・信用状況を問わず多様なバックグラウンドを持つ人々がクルマを持てる社会の実現を目指す、マイカーサブスクサービスです。
2025年1月より、GeNiEが提供する組込型金融サービス「マネーのランプ」を導入いただき、貸付サービス「NOREL MONEY」の提供を開始。GeNiEとIDOM CaaS Technologyは、両社の与信ノウハウと「NOREL MONEY」の利用データを掛け合わせた、「ノレル」の新たな与信スコアリングモデルの構築を目指しています。
今回は、株式会社IDOM CaaS Technology CSO 最高戦略責任者 中津川賢人氏と当社法人営業担当の黒木淳に「マネーのランプ」導入の裏側から今後の展望までの話を聞きました。

目指すは、信用力を多角的な視点で評価し、正しく顧客理解できる世界

御社との出会いは「マネーのランプ」のサービスリリース前でしたが、当時、弊社に対してどのような印象をお持ちでしたか。

中津川:私たちは、既存の金融の枠組みから漏れてしまう方に対して生活を豊かにする選択肢を提供するプレイヤーでありたい、という想いを持っています。そのため、これまで活用されてこなかったデータを用い、その人を信用するに足る根拠を見出すことに取り組んでいます。GeNiEさんとお話しする中で、まさに当社と同じ方向を向き、個人の信用力を正しく評価する世界を本気で実現しようとされている会社だと感じました。ぜひ一緒に取り組みたい、という思いが自然に生まれましたね。

黒木: おっしゃっていただいたように、我々も与信の考え方が非常に近いと感じました。金融の世界では、どうしても勤務先の規模や、年収、職種といった“静的データ”を用いた与信が基本です。しかし御社は、利用者の行動や発言といった“動的データ”を用いることで、まったく違う評価軸が生まれるのではないかと考えていらっしゃる。そこに貸金業者であるGeNiEならではの与信ノウハウを掛け合わせれば、必ず面白いものができる、と確信しましたね。

中津川様から見て、弊社のメンバーに対する印象はいかがですか。

中津川:金融業界は外から見ると少し堅いイメージがありますが、黒木さんも齊藤社長もとてもチャーミングですよね。金融業界も中古車業界と同様、歴史が長く大きな業界で、既存の仕組みを変えるのは簡単なことではありませんが、そんな中で前向きにチャレンジされている。業界を動かそうとする推進力と人としての魅力を兼ね備えていらっしゃる方ばかりだなと思っています。

「NOREL MONEY」は三方よし。既存の金融の枠組みから漏れてしまう方を減らし、資金面での不安解消に

貸金業に対しては抵抗感のある方も多いため、レピュテーションリスクを気にされる企業様も少なくありません。自社ブランドで貸付サービスを提供することで、既存サービスに悪影響があるのではないか、といった懸念はありましたか。

中津川: 懸念はまったくありませんでした。むしろ、ブランド価値を高めていただける取り組みだと感じています。社内からは「お客さまが喜ぶよね」という声が多くあがりました。私たちは日々お客さまを全力でサポートしていますが、資金面をサポートできるわけではありません。普段はきちんとお支払いしてくださる方でも、例えばクルマをぶつけてしまって急な出費が発生し「このタイミングだけ何とか乗り切りたい」というケースは実際にあります。「NOREL MONEY」の提供により、そういったお客さまに対して一時的な資金サポートが可能になり、スムーズに修理業者に代金が支払われるようになるのはもちろんのこと、お客さまの資金面の不安が解消されれば、当社としては「ノレル」のサービス提供を続けられるというメリットがあります。三方よしの取り組みだと、社内でも前向きに受け止められています。

「マネーのランプ」の導入までのスピード感はいかがでしたか。

中津川:非常にクイックにご対応いただきました。システム連携もスムーズで、むしろこちらがお待たせしてしまう場面があったほどです。多大なサポートのおかげで無事「NOREL MONEY」のリリースを迎えることができました。

黒木:「導入負荷はそこまで重くありません」とお伝えしているものの、システム接続を行うにあたり一定のご負担はどうしても発生してしまいます。その中で、前向きにご対応いただけて非常にありがたかったです。「サービスリリースの先にどんな世界をつくっていくか」という導入後への議論が盛り上がっていたので、接続もなるべく早く実現しようという空気感が自然と生まれていましたね。

中津川:「NOREL MONEY」という貸付サービスをお客さまにご提供できること自体はもちろん大きな価値です。ただ、私たちが本当に目指しているのはその先にある世界です。既存の金融の枠組みでは、お金を借りられない・クルマのローンを組めない、という方が一定数いらっしゃいます。しかし、その中にはきちんとお支払いしてくださる方が存在します。私たちは、お客さまの声の大きさ・話し方・運転傾向などを見ています。それらの“動的データ”から、例えば「喋り方も穏やかで、職場と自宅の往復を堅実にこなしていらっしゃる信頼できる方」と理解できているわけですが、それを自社内に閉じておくのはもったいない。GeNiEさんのデータとも連携することで、誠実に生きている人が正当に評価され、クルマも持てるし、必要なときにはお金も借りられる、そんな世界を一緒につくれるのではないかと考えています。今回の導入はその第一歩として非常にポジティブなスタートだったと感じています。

「NOREL MONEY」リリース後の反響や効果はいかがでしょうか。

中津川:現状、当社のシステムの関係で間口が限定的ではあるものの、黒木さんから借入の申込みに至るコンバージョン率が高いと聞いていて、「ノレル」の顧客層との親和性の高さを感じています。システム整備を進め、今後さらに展開を広げていきたいと考えています。

信用力を共有する時代へ――。データ還流のハブとしての「マネーのランプ」

今後GeNiEや「マネーのランプ」に期待することを教えてください。

中津川:GeNiEさんのもとには、私たちのような思想のプレイヤーが自然と集まり、データ還流のハブに「マネーのランプ」が育っていくのだろうと想像しています。「NOREL MONEY」以外のサービスで着実に返済実績を積み重ねているお客さまがいらっしゃった場合、実績をご共有いただければ私たちはそれを信用力の根拠として、スピーディーにクルマを提供することも可能になる。ネットワーク型のパートナーシップやアライアンスが実現すれば、非常に面白い取り組みになるのではないかと期待しています。

黒木:ありがとうございます。まさに我々が目指しているエンベデッド・ファイナンスの世界観で、当社とパートナー企業との1対1の連携はその第一歩にすぎません。最終的には複数のパートナー企業を巻き込んだ相互送客、そしてデータの還流を実現したいと考えています。1社では実現できない世界を、パートナーとともに実現していく。当社と同じ想いでいてくださること、とても心強いです。

「マネーのランプ」はデータ活用を加速させる第一歩

最後に、御社のように金融サービスを提供するだけでなく、データの相互活用という観点で「マネーのランプ」の導入を検討されている企業様へメッセージをお願いいたします。

中津川:金融とのアライアンスは重たいイメージを持たれがちですが、実際には想像していたよりも導入のハードルは高くありませんでした。データを活用した更なる顧客理解を目指していらっしゃる企業様にとって、「マネーのランプ」は非常に大きな可能性を持つサービスです。過度に構えず、ぜひ一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。


株式会社IDOM CaaS Technology
2020年設立。中古車販売「ガリバー」を運営するIDOMから分社化して誕生。カーリースやレンタカー、カーシェアなどのCaaS事業を展開し、独自のAIによる残価予測や与信システムを活用して、柔軟なカーライフの提供とモビリティサービスの発展を支援している。